まるしん's diary

丸山伸一のブログです。日常の出来事(主にプライベート)、読書・映画評などを綴ります。

Book Review『永遠のゼロ』(百田尚樹、講談社文庫)

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『永遠の0(ゼロ)』(百田尚樹、講談社文庫)、読了です。零戦に乗り命を落とした祖父の生涯を、現代に生きるアラサーの孫たちが祖父の戦友たちを訪ね、証言を集める中で明確に認識していくというルポルタージュ風の小説。
 文章、構成には多少の拙さが残りますが、史実はしっかりしており、戦況が悪化する最前線の狂気の中で、家族愛、生への執着を貫いた宮部教官の真っすぐな生き方に、いつもながら恥も外聞もなくボロボロ泣きました。(児玉清さんも号泣したと、あとがきにあります)。
 あの戦争はなんだったのか、だれのために若者たちは命を落としたのか、じっくりと考えるきっかけにもなるでしょう。「特攻」の悲劇は日本人たるもの、忘れてはいけないと思います。 (4月3日読了、FBアップ済み)