まるしん's diary

丸山伸一のブログです。日常の出来事(主にプライベート)、読書・映画評などを綴ります。

Book Review『一路(上・下)』(浅田次郎、中央公論新社)

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 読みました、浅田次郎の『一路(上・下)』(中央公論新社)――。

 <小野寺一路、19歳。父の不慮の死を受け、御供頭(おともがしら)を継いだ若者は、家伝の「行軍録」を唯一の手がかりに、幕末、(西美濃から中山道を通って)江戸への参勤行列を差配する。>といったお話です。

 伏線として“お殿様暗殺”の謀略あり、「桃太郎の鬼退治」を彷彿とさせる“スーパー家来”たちの加勢あり、その中で、与えられた職分を「一所懸命」に果たそうとする一路のひたむきさに打たれました。一見すると「うつけも...ん(=おばか)」に見えるお殿様が実は…、という“お楽しみ”もあり、ある意味、今回の浅田ワールドは時代劇と喜劇の融合です。これ、映画化したらいいのに…。

 こんな一節も。「参勤道中ハ 戦地ニ赴ク行軍」であり、一日の行程は「十里」ほどである。つまり40キロを毎日、歩き通したわけです。今週末、私が卒業した高等学校の伝統行事「夜行軍」の“シニアバージョン”が都内であり、雑司ケ谷鬼子母神から築地のすしざんまいまでの深夜行軍に参加するのですが、12,13キロくらいでへばっていてはいけませんね。頑張ります。
 (5月27日読了、FBアップ済み)