まるしん's diary

丸山伸一のブログです。日常の出来事(主にプライベート)、読書・映画評などを綴ります。

2013-01-01から1年間の記事一覧

名取洋之助~「前畑がんばれ!」を撮った男

きょう(12月10日)の「スポーツ報知」朝刊(東京本社発行版)「L」に書きました。1936年、日本人初の報道写真家として、ヒットラー政権下のベルリン五輪を取材した名取洋之助(1910-1962)のこと。大観衆で埋め尽くされた開会式のスタジアム、女子200メー…

スポーツ紙って面白い!?――業界誌に書きました

日本新聞協会発行の『新聞研究』12月号に、こんな駄文を書きました。 「スポーツ紙のジャーナリズム」 報知新聞社取締役編集局長 丸山 伸一 読売新聞東京本社の論説副委員長だった昨年6月、『スポーツ報知』発行社の編集局長へ異動を命じられた。勝手が違う…

北アルプス~西穂高岳・独標~鎮魂の山行

2013年9月14(土)~15日(日)、山仲間6人で北アルプスは西穂高岳を目指す。 ↑ 中央のピークが西穂高岳(2,909m)。右側、くっきり三角錐様にそびえるのが独標(2,701m)。さらに右の鞍部に西穂山荘がある。ロープウェーを降りた「西穂高口」展望台から撮影…

Book Review 『終わらざる夏』(上~下、浅田次郎、集英社文庫)

1945年8月15日、玉音放送。 終わったはずの戦争が、もう一度始まる――。 そんな帯のコピーに惹かれ、読み始めた浅田次郎である。 太平洋戦争末期、東京の出版社に勤める翻訳者・片岡は、兵役年限直前にまさかの赤紙を受け取り、医専卒の医師・菊池、歴…

北アルプス~常念岳から蝶ケ岳~2013.8.15~16

今夏、信州・安曇野に帰省して、“お盆登山”の目的地を<北アルプス・常念岳~蝶ケ岳>と決めたときに、こう思っていました。「ソロ(単独行)なので、高山植物図鑑を手に、余裕を持って花を見ながら登ることにしよう」と。 【第1日=8月15日(木)】・午前6…

山の花の名前

きょう、小さな図鑑を買いました。『高山の花』(山と渓谷社、1,200円)。自分で図鑑を購入するなんて、何年ぶりだろう。 それというのも、最近、山に登るたびに思うことがあるからです。 「美しい高山植物が目の前にあるのに、自分はその花、木の名をほとん…

南アルプスの女王・仙丈ケ岳

南アルプスの北部にあって、咲き誇る高山植物、どっしりとした威容から「南アルプスの女王」とよばれる仙丈ケ岳(3,033m)に登って来ました。2013年7月27日(土)~28日(日)。松本深志高校の同窓生を中心に、男性5、女性2の計7人パーティーでした。 (↑ 上…

さらに阿弖流為(アテルイ)を追って。

『火怨』(高橋克彦著)を読んで以来、8~9世紀の蝦夷(えみし=東北地方の集落民)の英雄・阿弖流為(アテルイ)に大いなる興味を持ち、7月5日からの岩手・被災地視察の際も奥州市の埋蔵文化財調査センターで阿弖流為をビデオなどで学んだほどでした。さら…

Book Review 『世界から猫が消えたなら』(川村元気、マガジンハウス)

うちにも猫が1匹いるものですから、このタイトルと、子ネコが不安そうにこちらを覗く表紙の写真に惹かれ、つい買ってしまった1冊です。 著者・川村元気氏は1979年生まれというから、30代半ばでしょう。「映画プロデューサーとして『電車男』『告白』『悪人』…

Book Review『火怨(上・下)』(高橋克彦、講談社)

今回はBook Reviewであると同時にTravel Reportでもあります。 『火怨(かえん)』は、「泣けて泣けてたまらない小説だ」と友人から言われ、アマゾンで中古単行本を買って(上・下で800円)読み始めました。読了(2013.6月末)後の感想を言うと、大して泣け…

さようなら、笠原さん。

6月28日(金)の夕方、東京・中央区の「銀座ブロッサム」というところで笠原真さんのお別れの会が開かれました。6月5日午後、がんのため、65歳という若さで亡くなった笠原さんは、長野県・旧豊科町という出身地もボクと一緒なら、松本深志高校、慶應義塾大学…

「飛ぶボール」と「飛ばないボール」

NPB(日本野球機構)の下田事務局長が突如、今季から統一球をひそかに飛びやすく変更していたことを6月11日の記者会見で明らかにしました。しかし翌12日の会見では、加藤良三コミッショナー(71)が「まったく知らなかった。知っていれば公表していたであろ…

メガネを買いました。

近視が進みメガネが必要となったのは、大学1年生の時。受験勉強のし過ぎ、と言いたいところですが、それほど参考書とにらめっこしていた記憶もなく、きれいにまとめるとしたら、読書のし過ぎだろうと思っています。 年を重ねるごとに近視と乱視の度は進み、…

Book Review『一路(上・下)』(浅田次郎、中央公論新社)

読みました、浅田次郎の『一路(上・下)』(中央公論新社)――。 <小野寺一路、19歳。父の不慮の死を受け、御供頭(おともがしら)を継いだ若者は、家伝の「行軍録」を唯一の手がかりに、幕末、(西美濃から中山道を通って)江戸への参勤行列を差配する。>…

Book Review『海賊とよばれた男(上・下)』(百田尚樹、講談社)

さっき夕食をとりながら読み終えたのが『海賊と呼ばれた男(上・下)』(百田尚樹、講談社、2013年本屋大賞1位)。写真のバックに敷いたのは、たまたま本日(5月9日)付読売新聞など主要紙に掲載された出光のカラー全段広告です。「60年前の今日。日章丸は、…

Book Review『永遠のゼロ』(百田尚樹、講談社文庫)

『永遠の0(ゼロ)』(百田尚樹、講談社文庫)、読了です。零戦に乗り命を落とした祖父の生涯を、現代に生きるアラサーの孫たちが祖父の戦友たちを訪ね、証言を集める中で明確に認識していくというルポルタージュ風の小説。 文章、構成には多少の拙さが残り…

Book Review『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹、文藝春秋)

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』読みました。駅舎をつくる36歳のエンジニア・多崎つくるの、はたちの年の「喪失」と、いま恋人に背中を押されて踏み出した「回復」の旅を、幽体離脱や悪霊、性夢などサイコロジカルな描写を絡めつつ淡々とつづ…

大人の夜行軍(2013.5.31)

長野県松本深志高校には、出身中学を同じくする「郷友会」ごとに、夜を徹して数十キロを歩きとおす「夜行軍」なる伝統行事がありました。ボクの卒業した松島中学には、それほど組織立った郷友会はなかったけれど、塩尻などは盛んだった様子。今でもSSK出身の…

「今」を遺す日記として

ブログを始めます。57という歳を考えると、今さら、今以上に、生き恥を他人様にさらす必要があるのか、と内なる声がボクを責め立てもしますが、メールやチャット、ツイッターにフェイスブック、それぞれ利用させてもらっている上に、さらにもう一つ、ネット…